一般に家の墓を建てる際には「永代使用料」を払います。しかし、これは墓を建て、永い世代にわたって使用する権利を得るための費用で、その土地を購入したわけではないので注意が必要です。ただ、「永代」は「永遠」を指すわけではありません。墓を受け継いだ継承者が、寺や霊園に年間管理料を支払い続けることで、墓を維持できる仕組みになっています。管理料は年間1万~2万円程度というところが多いようです。管理料の支払いが滞ると、「墓地の継承者がいなくなった」と判断され、墓を撤去・処分されることにもなりかねません。大切な祖先の墓が無縁墓となり、その霊が無縁仏となってしまうのです。
これに対して「永代供養料」は、寺や霊園などが、預かった遺骨を永代に渡り供養するための費用です。寺や霊園などが存在する限り、供養がされ続けることになります。そのため、当初は個人や家ごとの墓が建てられる場合でも、一定期間が過ぎると墓が撤去され、他人の遺骨と一緒にされたうえで供養されるケースが大半です。最初から他人の遺骨と一緒に供養されることも多くみられます。