産経新聞
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墓地・霊園の規則・契約・相続

墓地の契約は、売買契約ではなく使用契約です。墓地にはそれぞれ「利用規定」や「使用規則」があって、使用料、管理料、使用者の資格、使用を取り消される場合の規定などが定められています。また、お墓は相続しても課税の対象とはなりませんが、墓地によっては、使用規則などで、継承できる人を限定している場合もあります。

墓地の契約は使用契約

お墓の価格は、大きく分けると「永代使用料」、「年間管理費」、「墓石代(建立費を含む)」の3つで構成されています。一般的に「お墓を買う」という言い方をしますが、墓地は売買契約ではなく、使用契約なので、その土地は使用者のものではありません。つまり正確には、借りた場所(借地)に自費で墓石を建てて、年間管理費を(墓石の有無に関係なく)毎年払って使用することになります。

その使用契約にもいろいろあり、永代使用契約のほかに、個人墓や夫婦墓など前もって使用期限が設定されていて(延長できる場合あり)、期限後は永代供養墓などへ合祀されるものもあります。

注意しなければならないのは、永代使用権=永久に使用できる権利ではないということです。これは、祭祀者が続く限り代々使用できるというものです。ですから、祭祀者が途絶えた場合はもちろんのこと、墓地・霊園の使用規約等により年間管理費を長年滞納すると(東京都立霊園の場合、5年間滞納すると)、永代使用権は消滅してしまいます。

しかも永代使用権は転貸や転売が禁じられていて、その使用権を放棄して墓地を返還しても永代使用料は戻ってきません。

商談

お墓の相続

お墓は祭祀財産であり、相続しても課税の対象とはなりません。

また祭祀に関する権利の承継について規定した民法第897条に「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者がこれ(系譜、祭具及び墳墓)を承継する」とありますが、それが誰とは明記されていません。墓地によっては使用規則等で「6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族に限る」などと定めている場合もあります。3親等の姻族となると、配偶者の兄弟姉妹、甥や姪なども対象となりますので、かなり広い範囲から選べます。つまり、一般的に「お墓は長男が承継するもの」と思われていますが、実際は次男が承継しても構わないし、嫁いだ(結婚して苗字の変わった)娘が実家のお墓を承継することもできるのです。

なお、「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)の施行規則の一部が1999年に改正され、無縁墳墓の改葬手続きが簡素化されました。墓地の経営者が、無縁と思われる墓地の存在とその使用者の有無などを官報を通じて呼びかけるとともに、その旨説明した立札などを当該墓地に掲示した上で、使用者から1年以内に申し出がなければ無縁墳墓と見做され、撤去できるようになりました。