産経新聞
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納骨堂

最近、納骨堂は東京都内で増えていて、「新しいかたちのお墓」として定着している感があります。納骨堂の種類や特徴について、説明しましょう。

納骨堂の種類と特徴

葬儀・お墓・終活コンサルタントの吉川美津子さんによると、納骨堂が普及し始めたのは1990年代だそうです。普及の背景には、①お墓の承継者がいない、②予算内で買えるお墓が家から遠すぎる、といった人が増えたことがあるといいます。

また、吉川さんによれば、近年の納骨堂は「宗旨・宗派を問わず」を掲げているところが多く、菩提寺のない人のほか、神道やキリスト教など仏教以外の宗教を信仰している人の利用も増えています。

肝心のお値段は、地域やタイプにもよりますが、50万~150万円の間が多く、石墓よりもお手ごろです。

納骨堂のタイプは、大きく3つに分けられます。

納骨堂

まず、骨壺を納めるスペースがズラーっと並んだもの(イラスト左)です。コインロッカーとしかいえないようなものや、小さな墓石や仏壇のようなものもあります。

次いで、カードキーをかざすと収納スペースに納められた骨壺が、礼拝スペースまで降りてくるタイプ(イラスト中)です。立体駐車場の技術が応用されており、「自動搬送式」とも呼ばれます。

そして、最後が棚に骨壺を置くタイプ(イラスト右)です。専用の礼拝スペースから手を合わせるようになっているものが多いですが、自分のご先祖さまの骨壺がどこにあるのか分からないので、「ご先祖さまを直接拝んでいる」という感覚を持ちにくい人もいるそうです。

一般的に、この3タイプのなかで最も料金が高いのが自動搬送式です。

タイプによらず、納骨堂は承継者がいなくても利用できるところが多いのです。利用期限は施設によってまちまちなので、事前によく確認しておきましょう。「三十三回忌まで」、「五十回忌まで」といったところが多く、期限切れや管理費を払う人がいなくなると、遺骨は永代供養墓に移され供養されます。

また、利用人数は「1人だけ」というところもあれば、「6人まで」といったように家族一緒に入れるところもあります。これも、購入を考えるうえで重要なチェックポイントになります。

納骨堂のよい点は、ほかにセキュリティー面があげられます。「朝早くから夜遅くまで開いているところや、駅の近くなどの好立地のところが多いので、そういうところは、女子高生が学校帰りにお墓参りをしても安心です」と吉川さんは話します。

一方、注意点としては、管理費が石墓よりも高いところもあることです。自動搬送式が高額になる傾向があるといいます。これは、施設メンテナンスに費用がかかるためです。

また、普及が90年代後半からと最近のため、「今後どうなるか」という先行きがみえないのも注意したい点です。40年近く前に建てられた管理不十分なマンションが、いまどうなっているかをみれば、「五十回忌までちゃんと建物のメンテナンスをしてくれるのだろうか」といった不安がよぎります。