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【お墓トレンドレビュー 石墓その4】地震や津波…お墓の防災対策は?

2016.10.19

 今回はお墓の防災対策について紹介しましょう。

 2011年3月11日の東日本大震災では、地震で墓石が多数倒れただけでなく、津波で流された例も少なくありませんでした。

 海から500メートル離れた宮城県の寺院墓地では、650基あった墓石がすべて流されたそうです。300キロある墓石が数十メートル流された墓地もあったそうですから、10メートルを越すような津波に、どれだけの対策ができるのかはなんともいえません。

 しかし、「3・11」以降、日本列島は地震の活動期に入ったといわれ、東海地震は30年以内に88%、東南海地震は70%の確率で発生するといわれています。地震による墓石の倒壊は対策をしておく必要があるでしょう。

 では、現在、地震による倒壊防止のために、どんな技術や商品が開発され、どの程度広がっているのでしょうか?

耐震・免震・ハイブリッドの3タイプ

 いくらお墓の基礎がしっかりしていても、揺れがなくなるわけではありませんので、個別の墓石の免震・耐震対策は当然不可欠です。

 これまで説明なく、「免震・耐震」と書いてきましたが、この2つは異なります。漢字のニュアンスからもわかるように、「免震」は、揺れを免れ吸収することです。「耐震」は、揺れに耐え動かないように固定することです。実際、商品としても大きくこの2つに分かれています。

 「耐震タイプ」は、接着剤・金属プレート(L型金具など)・ホゾ穴加工・金属支柱などを使い、墓石の倒壊を防ぎます。一方、「免震タイプ」はゴムやゲル状の柔軟性のある素材を石と石の間に入れ込みます(このとき記載はなくても、たいてい接着剤は使うようです)。また、これらをいくつも組み合わせたタイプや、耐震機能と免震機能を組み合わせた「ハイブリッドタイプ」もあります。

 イメージ的には、耐震と免震は矛盾する気がしますが、実際には併用している商品は多くありますので、両立・補完できるようです。

 免震タイプのゲル状商品の宣伝では、接着剤・金属プレート・ホゾ穴加工・金属支柱(短いもの)による耐震施工では倒壊してしまった事例を写真付きで紹介しているケースをよく見かけました。その説明を読む限りでは、長い支柱を使うタイプ以外は、耐震タイプに比べ、免震ゲル状タイプのほうがより強い地震に耐えられそうで、多くの製品が震度7の地震にも耐えられることをうたっています。

 お墓の防災といえば通常はこうした地震を想定していますが、最近はいたずらにより墓石が倒される事件も頻発しています。

 高松市にある寺院墓地では13年になってから3回も墓石が倒され、岡山市内では1、3、4月と違う霊園で被害が発生しています。特に4月の被害は150基に及び、二十数基には赤いスプレーまで吹きつけられていました。こうした犯罪行為に対しては、管理態勢を強化するしかありませんが、少なくとも墓石を倒されないよう防犯の意味合いからも自衛措置を講ずる必要がありそうです。

上野國光氏

    ◇
 うえの・くにみつ 1956年生まれ。大学を卒業後、電機メーカー勤務などを経て、88年にイオ株式会社を設立、石のギャラリーを中心とした業務を展開する。東京都内を中心に大規模墓地や納骨堂の開発、寺院の活性化のプログラム(寺報発行サポート、墓地管理業務)などの事業に携わっている。


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