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【お墓トレンドレビュー 石墓その2】デザイン墓を構成する3つの要素は「形」「材質」「彫り物」

2016.10.18

アートガラスを自由な発想で墓石に組み込んだ新しいスタイルのデザイン墓石「光り墓」(フォースプレイス提供)

 ここで、デザイン墓がデザイン墓といえる要素を整理してみたいと思います。大きく分けて、3つあると思います。

 1つ目は「形」です。

 和型のお墓をデザイン墓にした例はあまりありませんが、花立てや香炉などに凝ったものは見受けられます。洋型はもともと形が必ずしも一定ではありませんでしたから、板状をベースにさまざまに工夫ができます。さらに、モニュメントのような、従来のお墓のイメージを脱して自由にデザインすることもできます。

 2つ目は「材質」です。

 デザイン墓とはいえ、大半は石材ですがなかにはステンドグラスをはめ込んだもの、陶板などをはめ込んだものもあります。さらには、アートガラスを自由な発想で墓石に組み込んだ新しいスタイルのデザイン墓石「光り墓」(ひかりぼ)も2008年に登場。お墓全部がアートガラスでつくられた「ガラス・デザイン墓」もあります。

 「未来の霊園に当たり前にあって、過去の霊園にないものは、『光り』であろう。数十年後の霊園は、光りで満ちあふれているに違いない」。こうした思いから、アートガラスが耐久性・ビジュアルとも遺族の心を癒やし、明るくするには最適であるという結論に達し、開発したそうです。

 3つ目は「彫り込んだり、貼り込んだりするもの」(文字・絵・イラスト・図案・写真など)です。

 よくあるのが、絵やイラストなどビジュアル要素をレリーフ(浮き彫り)などにして彫り込んだお墓です。音楽が好きだった故人のために、楽譜や楽器を彫り込むなど趣味に関連したものを彫り込んだり、パイロットなら航空機、航海士なら船舶といったように故人の仕事に関連したものを彫り込んだり。画材はさまざまです。

デザイン墓に多い文字

 また、既製品の洋型の墓にユニークな墓碑銘を彫り込めば、それもデザイン墓といえるでしょう。実際、デザイン墓では「〇〇家の墓」と彫られている例はまれで、「愛」「空」といったシンボリックな言葉や味のある墓碑銘が彫られています。

 その意味でデザイン墓にとって、形や材質以外にも、何を彫ってみせるかはとても重要な要素になっています。

 では、次回は、墓碑銘について考えてみたいと思います。

上野國光氏

    ◇
 うえの・くにみつ 1956年生まれ。大学を卒業後、電機メーカー勤務などを経て、88年にイオ株式会社を設立、石のギャラリーを中心とした業務を展開する。東京都内を中心に大規模墓地や納骨堂の開発、寺院の活性化のプログラム(寺報発行サポート、墓地管理業務)などの事業に携わっている。


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