2019.09.26
フォークシンガー、俳優、タレント、画家などマルチな才能を発揮する泉谷しげる。1948年生まれの71歳、まさに「団塊の世代」だ。
泉谷が70代になった同世代への熱きメッセージがあるという。「オシャレしろ!」「老け込むんじゃねえぞ!」。
ますます意気軒昂な泉谷に、世代論、終活論を語ってもらった。
――6月に新アルバム「スキル/栄光か破滅か!」発売を記念し、約60曲の「全力6時間ライブ」をやりました
はっきりいえば体力自慢だ。オレってすごいだろっていうのを見せたいだけなんで。体力だけはあるぜ、みたいな。
ライブのお客さん? ふだんから50、60歳は当たり前。70,80、90歳もいますね。6時間ぶっ通しはキツイだろうから、途中の出入りを自由にしましたよ(笑)。あれだけお客さんが来れば、こっちの疲れもぶっとびます。酸素ボンベ使いながらですよ。うれしい「幸せな痛み」だな。
最近、ライブ用に前よりも大きな音が出るアンプを買ったんですよ。「音がでかいだろう。なんでか分かるか。おまえらの半分以上は耳が遠くなってるからだよ」って。大ウケしてますよ。
そう迫力。70年代に青春を送った連中は、どいつもこいつも迫力で育ってきたからなあ。
「年のせいで精神的にやられていたが、泉谷さんのでかい音聞いたらふっとんじゃった」というヤツが、何人かいますよ。
みなさん、年取っていくことを恐れすぎですよ。身体が動かなくなったと思い込んだり、「年だから」とストレスを感じたり…。人はいつまでも若くいたい。それで自分のエネルギーの使い方が分からなくなって、その恐怖でストレス、極端な場合はうつになる。でも、ストレスがあるからこそ、乗り越えよう、戦おう、鍛えていこうと思う。ストレスのない社会なんてくそ面白くもないな。
(続きは、終活読本「ソナエ」2019年秋号に掲載)