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【永代供養墓の魅力その1】承継を考えずに済む現代にマッチした墓

2017.01.20

お墓は必要

亡くなった大切な人を供養するためにお墓は必要だが…

 普段はほとんど考えることはないのに、いつかは絶対に考えなければならない――。世の中にはこういう問題が多いです。

お墓もそのひとつです。

大事なことなので、もう一度言います。お墓もそのひとつです。

 お墓の何が大事かといえば、供養のよりどころになるというのが第一です。自分を育ててくれた両親や祖父母、苦楽をともにした配偶者は特別な存在。昨今はこの特別な存在にペットも入るでしょう。「亡くなったから、はいおしまい」では人の道に外れます。大切に供養するために、形式はともかく、お墓もしくはそれに準じるものは必要なのです。

 ところが、お墓といって最初にイメージされる旧来のお墓(墓石のあるお墓)には致命的ともいえる〝穴〟があります。それは、「基本的に子孫が代々承継して管理していく」ことを前提にしている点です。

 このシステムは、子孫繁栄と円滑な祭祀承継が約束されている家ならばとってもメリットがあります。もちろん、そういう家はあります。しかし、昨今の少子化のなか、そうした家はそう多くはないでしょう。また、子供がいたとしても、親世代のほうが「子供に負担をかけたくない」と考え、お墓の承継システムに否定的な感情を持つ傾向も強まっているようです。

 そこで、供養心と昨今の傾向を両立させる方法が必要になります。その答えのひとつが「永代供養墓」です。

永代って?

 その「永代供養墓」ですが、言葉を耳にすることはあると思います。しかし、どういうものかイメージを持ちにくいではないでしょうか。実は、当サイトでも分かったような、分からないような説明をしています(詳しくは当サイトの『お墓用語集』をご覧ください)。

 言い訳をしますが、これってしようがない面があるんです。だって、明確な定義をしづらいのですから。

 その原因のひとつは言葉にあります。永代供養墓の「永代」は「長い年月。永世」という意味です。なので、永代供養墓を字面のとおりに解釈すると「長い年月、供養する墓」。このため、「うちの家系は今後も途切れることはない」と思っている方にとっては、旧来のお墓も「永代供養墓」になります。

 また、お墓関連用語には、永代供養墓のほかにもうひとつ「永代」が使われるものがあります。「永代使用料」です。こちらは、「お墓を建てる土地の礼金」みたいなもので、「長い年月使用するための料金」とは違います。長い年月使用するには、家賃にあたる「管理費」を払う必要があります。そして、この管理費を定期的に払うために、承継者が必要になっているのです。

 このように〝同じ業界〟のなかで同じ「永代」という言葉を違う意味で使っているのですから、分かりにくくなって当然です。

永代供養墓とは

 では、永代供養墓とはどういうものなのでしょうか。

 ざっくり言ってしまえば、「承継を前提としないお墓」となります。そして、永代供養墓として販売されているものには、大きく分けて2種類あります。

ひとつは、最初からほかの人と一緒に眠るタイプ。もうひとつは、亡くなってから一定年数は個別で眠り、その後、ほかの人と一緒に埋蔵されるタイプです。

 墓碑は石製が多いです。話は少しずれますが、墓碑を樹木にすると、いわゆる「樹木葬」になります。後者のタイプで遺骨を地面の下に埋めず、なんらかの建造物のなかに納めると、「納骨堂」になります。

 つまり、樹木葬も納骨堂も永代供養墓のいち形態ともいえてしまいます。このへんも永代供養墓を定義しにくい原因になっています。

 話を永代供養墓に戻します。とにかく、現在「永代供養墓」として販売されているお墓はすべて承継を前提としていません。承継者が不要なので、子供のいない人にも、子供に迷惑をかけたくないと思っている人に向いています。

 また、永代供養墓は旧来のお墓に比べて安価であることが多く、さまざまな〝オプションサービス〟をつけているところもあります。

 次稿でさらに詳しく永代供養墓をみていきます。


     
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