2014.12.12
「駅前納骨堂 眞應殿(しんのうでん)」は京急本線「京急川崎駅」から徒歩3分、JR東海道本線「川崎駅」なら6分の距離にあります。川崎市や横浜市周辺はお墓不足が深刻で、「その解決策に」と川崎市内でも歴史ある宗三寺が2013年11月に開苑しました。納骨堂だけの施設で、墓参以外の人の出入りが少ないため、いつでも落ち着いてお参りができます。寺院が運営する境内の法要施設を利用できることも魅力の一つです。
眞應殿は7階建て。正面玄関の外壁にロウソクをモチーフにした窓が配置され、ロウソクの炎にあたる4、5階の室内にオレンジ色のやさしい光が注ぎ込みます。駅側の壁には大きな観音様のレリーフが掲げられ、通勤・通学の忙しい時でも駅のホームから手を合わせることができます。
建物の角には、お地蔵さんが鎮座して地域の人たちをあたたかく見守っています。「通りがかりにお地蔵さんに手を合わせている人も増えました」と、販売を担当するはせがわ営業所の植野真宏所長。
1階エントランスには、墓参の受け付けと待合スペースがあります。2~5階が参拝フロアになっており、各フロアに3つの参拝スペースが設けられています。
お参りする際は、まず1階にある参拝受付機にカードをかざし、参拝フロアの空き状況を確認します。お参りするお墓を入力してエレベーターで参拝フロアへ。すでに1階で受け付けを済ませているため、フロアに着いたときには遺骨を収納した厨子がお墓に運ばれており、すぐにお参りできます。
フロアは厳かな雰囲気が漂っています。3つの参拝ブースにある墓石には胡蝶蘭、バラ、ゆりの彫刻が施されており、気に入ったデザインの墓石を選んで参拝します。4階には洋風の特別参拝ブースが設けられ、宗教・宗派を問わず誰でもお参りできるようになっています。
眞應殿を運営するのは、開創750年の歴史を持つ曹洞宗瑞龍山宗三寺。東海道最後の宿場町として川崎の地で栄えたお寺です。
昔から地域とのかかわりが深く、眞應殿の落慶式には檀家や近隣住民ら3000人が参加する一大イベントだったといいます。宗三寺の服部直哉住職は「川崎周辺ではお墓不足が深刻化している。こうした状況を解消するための環境を整えることが寺の役割だ」と納骨堂の建設を決めそうです。
墓不足は川崎市だけでなく、東京都内や横浜市内でも深刻で、問い合わせも増加しています。「年を取ったら、遠くにあるお墓のお参りにはなかなか行けない」と改葬を目的とした相談も多く寄せられているといいます。開苑から1年が経ち、総区画数3500基のうちの1000基超が成約済みという人気ぶりです。
永代使用料は2、3階が90万円、4、5階は98万円です。永代使用料には、お骨を納める厨子(ずし)や銘板とその彫刻代なども含まれています。年間護持費(管理料)は1万5000円。名義変更の手続きをすれば、代々のお墓として承継することができます。
眞應殿館内には、あえて法要施設を設けていません。法事や法要を行うと、人の出入りが増え、ゆっくりお参りできないこともあるためです。法要や会食ができる施設は併設しています。このため、いつでも気軽にゆっくりとお墓参りをすることができます。
遺骨については何体でも引き受けていますが、ユニークなのは厨子の中に多くのお骨を納められるよう独自に開発した遺骨の収骨器がある点。本来の円柱形の骨壺ではなく、角形になっています。通常の7寸骨壺では厨子に2体の遺骨しか収蔵できませんが、この収骨器を使うと最大4体の遺骨を全骨収納できます。
(石垣良幸)
えきまえのうこつどう しんのうでん
総額目安 90.0 万円~
京急本線 京急川崎駅
電車で |
1:京急本線「京急川崎駅」から徒歩3分 2:JR東海道本線(東京~熱海)「川崎駅」から徒歩6分 |
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車で | |
その他 |
名称 | 駅前納骨堂 眞應殿 |
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運営区分 | 民営 |
募集条件 | 宗教不問 |
埋葬スタイル | 納骨堂 |
所在地 | 川崎市川崎区砂子1-4-26 |
敷地面積/総区画数 | 933㎡ |
開園年 | 2013年11月 |
主な設備 | 管理棟、礼拝施設、駐車場、会席場、休憩所、室内トイレ |
駐車場 | |
特色 | 祭祀自由、永代供養、線香販売、駅から歩ける、車いすで墓参できる、総額100万円以下、跡継ぎなし可能 |