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【お墓トレンドレビュー 新サービスその3】墓石のクリーニング方法は業者によってまちまち

2016.10.17

 さて、墓石クリーニングの料金ですが、墓石の大きさ、もしくはお墓の広さを基準にしているのが大半で、これにお墓の経過年数に応じて加算するケースも多いようです。和型の墓石の場合、8寸角(約24センチ)で2万~4万円、1尺(約30センチ)以上ですと、4万円~5万円以上です。外柵がある場合、3メートル程度で3万円くらい、10メートル以上の大型では7万円以上かかります。

 築年数は10年までを基本として、10年増えるごとに5000円程度アップするというもの。通常は30年か40年までで、それ以上は掲載しておらず、たいていは別途見積もりとなっています。

 業者によって料金にはかなりの開きがあります。洗浄方法も比較しにくく、なんともいえません。注意深く比較しないと、どこまでが料金に含まれるのか分かりにくいケースも少なくありません。

 ただ、お墓参り代行の延長で行っている会社は安めで、石材店や汚れを落とすことを専門としている会社は高めの傾向があります。

 洗浄方法については、各社独自の洗剤をうたっていることが多くあります。研磨・高圧洗浄などは、石を傷める可能性があることから行っているところは少ないようです。なお、ガラス素材などを墓石に吹き付けて、劣化や汚れを防ぐコーティングについては、多くの会社でオプションとして展開しています。

自分でもできるが重労働

 ユニークな事例としては「神奈川中央ビルサービス」という会社があります。ビルメンテナンス会社ですが、石材のメンテナンスに特化した墓石クリーニング部門を10年ほど前に立ち上げ、その後、企業ノウハウの一部を「自分でできる墓石クリーニング法」として個人向けに公開しています。また、企業用マニュアルを一般個人向けにわかりやすく抜粋した冊子(3000円)を販売しています。

 日本全国は回りきれないということもあり、誰でも自分でもできるように簡略化することで、やっていただくほうがより多くの人に喜んでもらえると信じたからだそうです。石の汚れ落としで最も難しいのはサビですが、それがこのマニュアルに従えば素人でもできるとのことでした。

お墓参り代行と同様、墓石クリーニングもある意味代行サービスです。その意味で、自分でできる人、やりたい人も当然いるものと思われます。そこで、墓石クリーニングの洗剤など関連商品をAmazonで検索してみたところ、予想以上に多くの商品がヒットしました。

 こうした商品があれば、墓石クリーニングをわざわざ頼まなくても済みそうな気もしてきますが、簡単に取れない汚れもあり、そうした場合はやはりプロの仕事になってきます。

 また、自分でするにしても墓石クリーニングは重労働。お墓参り代行を頼みたい人が増えている限り、より大変な墓石クリーニングを頼みたい人は、増え続けることが予想されます。その意味で「墓石クリーニング市場」は、意外に大きな市場に成長する可能性もありそうです。

上野國光氏

    ◇
 うえの・くにみつ 1956年生まれ。大学を卒業後、電機メーカー勤務などを経て、88年にイオ株式会社を設立、石のギャラリーを中心とした業務を展開する。東京都内を中心に大規模墓地や納骨堂の開発、寺院の活性化のプログラム(寺報発行サポート、墓地管理業務)などの事業に携わっている。


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