自宅の庭先のような穏やかさ「春日部メモリアルヒルズ」（埼玉県春日部市）

ガーデニング区画が人気

ウッドフェンスで囲われたガーデニング区画

会食ができるスペースもある管理棟

　正門から続く朱色の参道の両脇に各区画が広がり、突き当たりから続く５段ずつの階段を３つ上りきって振り向けば園内を見渡すことができます。

　和、洋、芝生の墓石から選ぶことができます。参拝する家族がいなくても供養してもらえる永代供養墓もあります。

　隣接して後から造られた第２期のエリアは広々とした駐車スペースの奥に、洋風墓石が整然と並んでいます。こちらは平坦な土地であることが特徴です。背の低い墓石が間隔をとって配置されているので開放感がある空間になっています。

　こちらではウッドフェンスで墓石を囲んだガーデニング区画が人気だそうです。芝の緑も鮮やかで、クマをデザインした石のベンチなど敷地全体にガーデニングの味付けが施されています。日当たりよい庭先で家族と語らう気分での墓参になりそうです。

　両敷地とも水道の蛇口や桶が随所に設置されています。休息所にはともに飲料の自動販売機と灰皿が。２期分のほうは東屋風の屋根付きです。

　供花と線香は管理棟の１階で販売されています。２階には48席までの会食ができるスペースもあります。法事など仏事のすべてが園内で済ませられるとのことです。

タクシーは春日部駅から

周辺には田園風景が広がる

春日部駅東口そばにある「ぶらっとカスカベ」

　国道４号線と16号線が交わる小渕交差点から３分という立地のため、マイカーで訪れる人が多いといいます。駐車場はお彼岸でも余裕があります。

　一方、東武スカイツリーライン（伊勢崎線）１本で来られることから、沿線の足立区など都内在住で、この霊園に墓を求める人も少なくないそうです。

　東武線で駅からタクシーを使う場合、最寄りの「北春日部駅」より「春日部駅」で下車し、東口から乗車するのがおすすめです。駅前で待機しているタクシーの台数が違うからです。

　北春日部駅からなら大落古利根川（おおおとしふるとねがわ）沿いに歩くこともできますが、試したところ20分ほどの道のりでした。「脚に自信あり」という人向けでしょう。

　健脚自慢は、むしろ春日部駅東口にある春日部情報発信館「ぶらっとカスカベ」を訪ねてみましょう。漫画「クレヨンしんちゃん」の看板が目印。作者の臼井儀人さんは地元高校の卒業生なのです。ここには周辺の観光地図などが置いてあります。江戸時代に日光道中４番めの宿場町だったころの面影を訪ねる散策はいかがでしょうか。

（石井健）