2021.09.17
「技のデパート」「牛若丸」の異名をとり、土俵を沸かせた舞の海秀平さん(53)。相撲が持つ「伝統の重み」に「畏怖の念」を持っている。合理性だけを重視し、先祖から受け継いだものを簡単に壊してしまう世の中に違和感を感じるという。子供時代、お寺は
楽しい場所だった
――お墓参りを大切にされていると聞きました
取り立てて意識しているというわけではないのですが、節目、節目で墓参りには行きますね。
子供のころ、毎年お盆になると親戚が本家に集まって、みんなでそろってお寺の境内にあるお墓にお参りに行くんです。総勢10人ぐらいになったでしょうか。いとこたちとも会える、夏の楽しいイベントとして思い出に残っています。お墓の前で、迎え火を焚くのですが、あれも印象深く残っていますね。
お墓参りが終わると、両親たちは本堂に行って住職に挨拶するのです。私たち子供は広い本堂を駆け回ったり、勝手に木魚を叩いて遊んだりしていました。
そんな経験があるからでしょうか。大人になってもお寺を訪ねるのは好きですね。
お寺の落ち着いた空間に足を踏み入れると、どこか懐かしさを感じるとともに、心が落ち着きますね。相撲部屋にも通じるのですが、日常の喧騒を離れた「和の空間」がそうさせるのかもしれません。
――最近もお墓参りはよく行かれるのですか
相撲の現役時代は、ほとんど行けなかったですね。でも引退してからは2、3年に一回ですが、青森に帰ったときには必ず行きますね。
亡くなった祖先、家族を思い出す機会でもありますし、自分自身の区切りというか、心の整理をすることにつながると思うんですね。
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舞の海さんは師匠の出羽海親方(元横綱 佐田の山、2017年に79歳で死去)のお墓参りのこと、相撲を通して学んだ神事の意義など、伝統の大切さについて熱く語ってくれました。インタビューの全文は終活読本『ソナエ』秋号に掲載しています。
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