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【一条真也の供養論】②お彼岸について考える

2018.09.01

 9月にはお彼岸がある。20日に彼岸入り、23日が「秋分の日」で、26日が彼岸明けだ。彼岸は浄土思想に由来する。阿弥陀如来が治める極楽浄土(西方浄土ともいう)は、西方の遥か彼方にあると考えられていた。そのため、真西に太陽が沈む春分・秋分の日は夕日が極楽浄土への「道しるべ」となると考えられていたのである。

 極楽浄土への道を「白道(びゃくどう)」といい、信じて進めば、必ず極楽浄土に至るという信仰が生まれ、現在に至っている。お彼岸は春分、秋分の日に当たり、昼夜の長さが等しくなることから釈迦の教えである偏りのない考え方「中道(ちゅうどう)」を表すとも言われている。本来の意味は、煩悩を脱した悟りの境地のことを言う。三途の川をはさんで、こちら側(人間)の世界を此岸(しがん)と呼び、向こう側(仏様)の世界を彼岸(ひがん)と呼ぶのである。

 彼岸は、パーラミター(波羅蜜)という梵語の漢音写で「到彼岸(とうひがん)」と訳される。「此の迷いの岸である現実の世界から、彼の悟りの岸である仏の世界へ到達する」という意味もある。春彼岸は、3月18日~24日、秋彼岸は9月20日~26日というふうに、3月の「春分の日」と、9月の「秋分の日」の前後3日間の計7日間、もしくはこの期間に行われる。この7日間にも理由がある。すなわち、最初の3日は父方の供養、後の3日間は母方の供養、中の1日は水子、子供の供養をする日なのである。

 お彼岸の間、仏壇を美しく整え、花、供物を供え、線香、灯明をあげ、お参りする。お墓参りはお盆、春秋のお彼岸、故人の命日、正月などに行うのが一般的だが、それ以外の日にもできるだけお参りするのが望ましいとされる。お墓参り、あるいは法要など、親戚一同が集まることで、人は一族という「つながり」を知るのである。社会の最小単位は家族であり、血縁です。それが脈々とつながっているのが先祖だ。

 ところで、「お盆休み」という言葉が死語になりつつある。「お盆休み」の意味は、夏の休暇は「故郷へ帰る」というはっきりした目的があった。単なる休みではない。

 お彼岸も同じだ。せっかく春分、秋分という国民の休日になっているにもかかわらず。まったく別の目的で使われている。他の休日がはっきりした目的があらわれているネーミングなのに比べ、たしかに春分、秋分は昼と夜の長さが同じというだけである。

 「それがどうした?」といわれてしまいそうだが、「お墓参りの日」とか「お彼岸の日」と改めてみてはどうだろうか?

 
  いちじょう・しんや
 1963年生まれ。福岡県出身。早稲田大学政治経済学部卒。大手冠婚葬祭会社「サンレー」社長。『老福論』『葬式は必要!』『愛する人を亡くした人へ』『命には続きがある』『儀式論』など著書は90冊以上。2012年、『論語』の精神の普及により、第2回「孔子文化賞」を受賞。上智大学グリーフケア研究所客員教授。


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  • 一条真也さん

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