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「ぽっくり逝かれると困っちゃうでしょう?」 みうらじゅん氏 生前遺影準備のススメ

2018.07.24

「サングラスかけているのはどうか」。でもイメージ通り

 仏像が大好きで、仏教が永遠の「マイブーム」だというみうらじゅんさん。仏教への造詣も深く、僧侶から〝人生相談〟を受けることもあるそうだ。「自分の葬式をするかどうかは分からない」というが、遺影はすでに準備している。「ゆるキャラ」など数々の流行語を生み出したみうら流生前遺影準備のススメとはー。(終活読本「ソナエ」2014年冬号から)

 ■遺影を準備しておかないと 遺族が大変でしょう? 

 遺影はね、ないと遺族が困るでしょう。慌てるでしょう、ぽっくり逝ったとき。人生どうなるか分かりませんから。こういう仕事をしていると写真を撮ってもらうことも結構あるんで、ほったらかしにしておくと、遺族がどの写真を選んでいいか分からなくなると思うんですよ。それくらいは自分で決めておいた方がいいんじゃないかなと思って。 急死した人って写真が見当たらず、高校時代の卒業アルバムから取ったりしているときってあるでしょう。何回かそういうのを見たことあります。賞味期限は人間何歳まであるか分かんないけど、50歳で高校の卒業写真もまずいんじゃないかと思って、年に1回くらいは選んでおいてもいいんじゃいかと思ったんですけどね。
 (自分の遺影を指差して)これね、週刊ポストで「死に方上手」っていう連載をしていたときに撮ったの。葬儀屋さんが来て、葬儀屋さんのカメラマンが撮ったやつなんですけど、正規でこれがいくらくらいするのか調べたかったですね。何枚か撮るんですけど、すごい高い。いま、まちの写真屋さんもそうですけど、デジカメでしょう。なのに高すぎますよ。 それだったら知り合いに撮ってもらうこともできますし、安く上げることはいくらでもできるし。遺影くらいは選んでおいた方がいいと思うんですよね。一応、年末から年頭に当たるときに、正月暇ですから選んでおいたらどうですかね。その年に逝くかもしれないから。 しかも、葬儀屋さんがやるやつって、(チャールズ・)ブロンソン(米俳優。1921~2003年)のときもそうでしたけど、喪服を着た「型」に合成するんですね。「ブロンソンズ」ってバンドをやっていたんで、亡くなったときに勝手に葬式をやったんだけど、写真の肩幅とブロンソンが合っていないんだよね。やっぱり、任せちゃうとこうなるんですよ。(ブロンソンの遺影写真を見せて)なんか華奢でしょう。たぶんアクション俳優の体がなくて日本人と合わせたんでしょうね。ちょっと不自然なんですよ。これ。
 生前に遺影をつくるのってちょっと縁起が悪いってイメージがあるでしょう。たぶん、常識的に抵抗があるんだろうけど、抵抗をなくした方がいいんだろうって思うね。いままで避けられてきた常識というのをやってみたいんですよね。 それで、一昨年に自分の遺影をつくったんですけど、その年に死にませんでしたから、縁起が悪いなんてことはないんですよ。生きているうちにつくっておかないと、どんな完成品になるか分からないですよ。

 ■自分らしさってこうでしたか? 遺影はファイナルアンサー

 私のこの遺影、「サングラスかけているのはどうか」っていう人もいると思うんですよ。死んでんのに。でも、このイメージでやってきたもんで、サングラス外していたらちょっとイメージ違いますからね。やっぱりイメージ通りがいいですもんね。
 これを今度は3D(3次元・立体写真)でつくろうと思って。弔問客を霊界から呼び込んでいるようになるなぁって思って。「カモ~ン」って言っているようなポーズにしてやろうかな。弔問客が端からやってきて前を通過するときに、真ん前だと思いっきり浮き出ますからね。立体的に。ギョっとすると思うんですよね。それで「まあ、こんな人だったなぁ」みたいな。
 もし「自分らしさ」というのがあるのなら、それを出すのは人生の最後ですよね。「自分らしさ」ってよく言うけど、そんなもの人が決めることだから、最後に「こんな感じじゃないかな」ってことで。 自分らしさなんて自分で探しても見つからないから、最後の最後、「正解はこれでしたか?」みたいな感じでね。 俺の人生を振り返ると、死ぬことだけまじめって、どうかなぁって思いますね。人の死はふざけて扱ったりする気はないですけど、「マイ・デス」(自分の死)のことだけは、何を言ってもいいわけですからね。 遺影とかも、なんか楽しくいかないとね。「人生は苦である」みたいなこと、「思い通りに行かない」ってことは、お釈迦様がもう(著作権)を取っていますからね。最大のキャッチコピーがお釈迦様によってもう存在しているんで、そっから逃れるにはもう楽しくするしかないですよね。悲しんだり苦しんだりすることを少しでも避けるのが仏教の考えのひとつですし。湿っぽく逝くことはないんですよね。努めて湿っぽくしたくないじゃないですか。  

 ■「親孝行プレイ」で遺影写真を 「お父さん、いえ~い!」

 親とはよく旅行しています。親孝行っていうと気が重いですから、プレイと思って行っているんですよ。その都度、遺影用の写真は撮っています。「遺影の写真を俺が撮っておくよ」と言ってから撮らないと、単なるスナップ写真なんですけどね。 俺が「いえ~い!」と言えば、親が「いえ~い!」と言い返すようなコール&レスポンスで。「遺影撮りますよ。いえ~い!」って言っておかないと、あっちも油断した顔になることあるじゃないですか。
 で、実際に撮ったんですけど、いいのがないんですよね。でも、嫁が撮ったのは結構いいのがあったんですよ。だから、肉親よりはちょっと離れた人が撮った方が、その人らしく写っているんですよね。近すぎてよく分かっていないことがあるから、第三者の方が、おやじの雰囲気が出ていた。
 気に入ったやつを、親に赤丸つけてもらえばいいんですけどね。12月にまた旅行に行きますんで撮りますが、いいのがあればね。 年寄りってそんなに写真を撮ってないですよね。周りの人も撮ることないですから、あんまり。そこは息子か娘が撮っておくのがいいんじゃないですかね。
 おやじは84歳なんでいつ逝ってもおかしくないでしょう。でも、いまは元気ですからね。逝かないと思うんですよ、僕は。100歳くらいまで生きそうな勢いですから。毎回遺影を撮るって言っているから、元気になっているかもしれないです。死ねないと思うのかもしれません。この写真じゃ。そんなことをしているうちに息子まで年になってきましたから。親は「先に逝かれるのは勘弁だ」って言っていますが、こっちも初老に入っていますから、初老対老人の対決になっていますね。 

  ■「どうしてやらない」で 葬式と結婚式は似ている

 葬式には大きな疑問がありますよね。「葬式で忙しくしていると悲しみを忘れる」ってなっているけど、どうなのかなぁって思いますけどね。いまは葬式しない人が多いじゃないですか。有名な俳優も葬式をしないから、流行ったと思うんですよね。そうなると、葬式仏教だけやっているお寺は痛いですよ。檀家が少ないと痛いですよね。俺は『月刊住職』(僧侶向けの月刊誌)とかを取ってたことがあります。ああいうのを見ると、寺の経営の悩み相談なんかいっぱい載っているんですよ。 いまね、仏教の方が悩んでいるから、今後どう運営していくかですね。「どうですか? うちで(葬式を)やりませんか」っていう仏教側のアピールがあればいいんですよね。「うちでやったらこんないいことありますよ」とか。
 俺も「自分の葬式はやんなくていいんじゃないの」って思うんですけどね。葬式って打ち上げじゃないのに、打ち上げだと思ってるきらいがあるんですよね。遠い親戚に面倒くさいやつがいて、「何でやらないの」って言ってくるからやるんで、そういうところは結婚式に似ていますよ。でも、今度は死に逃げですからね。
 それでもいろいろと準備しているのは、葬式はやるなら面白い方がいいしね。俺、お寺関係もいろいろと知っていますんで、「読経してもらうのなら奈良のあの住職」って決めておくのも面白いですね。定められた常識って、アレンジのしようで面白くなります。いまから、俺の葬式をした方がいいか友達に聞いておきます。100票集まったらやりますわ。


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