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高齢者描くコミックに反響 中高年が将来重ねる

2018.07.10

 高齢者を主人公にした漫画が、中高年の読者の反響を呼んでいる。登場人物が抱えるのは、老後の生きがいや介護など誰もが直面し得る不安や問題。ストーリーに自分の将来を重ね、高齢者を取り巻く社会問題や理想の高齢者像を考えるヒントになっているようだ。
 〝80歳の女性作家〟が主人公の漫画「傘寿まり子」(講談社)。4世代で暮らす主人公が、家の建て替えや知人の孤独死をきっかけに「ついのすみかじゃないの?」「早く死ねってこと?」と疎外感を覚えて家出、新生活を始める物語だ。2016年から女性漫画誌「BE・LOVE」で連載、7月で7巻目となる。
 作品には、高齢者を取り巻く問題が数多く盛り込まれる。高速道路の逆走、思い出の品があふれたごみ屋敷、高齢者同士の恋愛、認知症…。40~50代の読者からは数十年後の自分や親世代を重ね「身につまされる」との声が寄せられるという。
 ただ、主人公はそうした事態に悩みながらも、積極的に他人と関わり、挑戦を続ける明るいキャラクター。作者のおざわゆきさん(53)は同世代の読者の不安に共感しつつ「ゲームセンターに通う年配の人も増えていて、私と同じバブル世代は今も若い頃の好奇心を持っている気がする。主人公は、ある意味私の理想。そんな高齢者が増えていくのでは」と話す。
 芸人の矢部太郎さん(41)の体験を基にしたエッセー漫画「大家さんと僕」(新潮社)には、80代後半の女性の大家さんが登場する。累計発行部数41万部の話題作だ。
 大家さんは若い頃に離婚し、一軒家に独り暮らし。2階を間借りした筆者と親交を深めるほのぼのとした内容だ。編集者によると、30代以上の読者から「憧れる」との感想が多い。若い世代と交流し、日常に小さな幸せを見つける姿が、理想の高齢者像になっているようだ。
 一方、厳しい現実に寄り添った漫画が「助け合いたい~老後破綻の親、過労死ラインの子~」(秋田書店)。シルバー人材センターの仕事や家庭菜園をささやかな楽しみに暮らす70歳前後の夫婦。ある日突然、夫が脳梗塞で介護生活に。それに伴い、夫婦や子どもの心理状態や家計が、連鎖的に追い詰められていく。
 「介護は高齢者だけでなく、子や孫の世帯にも影響する。誰しも人ごとではない」と作者のさいきまこさん(57)。「個人や家族ですべて背負うのは難しい。経済面は社会保障を活用すればいい。困難を乗り切る方法があると、漫画を通して知ってほしい」と訴える。
 社会学者で立命館大准教授の富永京子さんは「幼い頃から漫画雑誌に親しんだ世代が年を重ね、それに合わせて内容も変わってきている。高齢者が脇役でなく主人公として描かれることで、何に悩み、葛藤するかという細部に光が当たった。具体性を帯びたことで、共感を集めているのでは」と話している。


     
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